飲食店の空調工事ガイド|厨房・客席の業務用エアコンと換気の設計

飲食店の空調は、厨房の高い発熱と客席の快適性という相反する条件を同時に満たす必要があり、一般のオフィスより設計が難しい分野です。馬力選定を誤ると「客席が暑い」「厨房に熱がこもる」「換気とのバランスが崩れて効かない」といった失敗が起きます。本記事では、飲食店の空調工事を、厨房と客席の考え方・馬力選定・換気とのバランス・開業/改装時の工事・費用感まで、開業者・店舗オーナー向けに整理します。
飲食店の空調が難しい理由
| 要因 | 影響 |
|---|---|
| 厨房の高い発熱 | 火気・厨房機器で温度が上がりやすい |
| 強力な換気(給排気) | 排気で空調した空気も外に逃げる |
| 客席の快適性 | 入口開閉・人流で温度ムラ |
| 油煙・水蒸気 | 熱交換器が早く汚れ効率低下 |
厨房と客席は分けて考える
飲食店の空調は、厨房と客席を別系統で設計するのが基本です。
| エリア | 設計の考え方 |
|---|---|
| 客席 | 快適性重視。天カセ形等で均一に冷暖房 |
| 厨房 | 高発熱対応。スポットクーラー・大風量・換気との両立 |
厨房を客席と同じ系統にすると、厨房の熱で客席が暑くなったり、能力不足になりがちです。
馬力選定の目安(客席)
| 客席面積 | 馬力の目安(飲食店補正込み) |
|---|---|
| 〜30m² | 2〜2.5馬力 |
| 30〜50m² | 3〜4馬力 |
| 50〜80m² | 5〜6馬力 |
| 80m²超 | 6馬力以上/複数台 |
飲食店は厨房の熱・人の出入り・調理発熱があるため、同面積のオフィスより1〜2割大きめの馬力が無難です。馬力選定の基本は業務用エアコンの種類と選び方|天カセ・ダクト・床置と馬力の決め方も参照してください。
換気・給排気とのバランス
飲食店は法令・衛生上、強力な換気が必要ですが、排気が強すぎると空調した空気も外に逃げ、効きが悪くなります。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 給気と排気のバランス | 排気量に見合う給気を確保(負圧になりすぎない) |
| 外気導入 | 給気の冷暖房負荷を考慮 |
| 厨房フード | 排気フードと空調の干渉を避ける配置 |
空調と換気は一体で設計しないと、どちらかが機能しなくなります。
開業時 / 既存店改装で必要な工事
| タイミング | 主な工事 |
|---|---|
| 開業時 | 業務用エアコン新設・換気設備・専用回路・分電盤 |
| メニュー変更・厨房増設 | 厨房空調の増強・換気見直し・電源増設 |
| 老朽化・効率低下 | エアコン更新・クリーニング |
| 居抜き入居 | 既設空調の能力・年式・清掃状態の確認 |
居抜き物件では、既設エアコンの馬力が業態に合っているか、年式・清掃状態が問題ないかを開業前に確認することが、夏場のトラブル回避につながります。
飲食店の空調工事の費用感
| 工事 | 費用感 |
|---|---|
| 客席用業務用エアコン(新設・1台) | 35万〜110万円(馬力次第) |
| 厨房用スポット空調 | 15万〜60万円 |
| 換気設備(給排気) | 規模により数十万〜 |
| 専用回路・分電盤改修 | 数万〜数十万円 |
飲食店の空調は、エアコン・換気・電源を一体で見積もる必要があります。電気・空調 見積り.com で業態・客席面積・厨房規模を伝え、空調と換気・電源工事をまとめて相談・比較しましょう。
業者選びのチェックリスト
| 確認項目 | 重要度 |
|---|---|
| 飲食店の空調・換気の施工実績 | ◎ |
| 厨房発熱・換気バランスを踏まえた提案力 | ◎ |
| エアコン・換気・電源の一括対応 | ◎ |
| 営業時間外・短工期の対応 | ○ |
| 開業後の保守・清掃への展開 | ○ |
まとめ
飲食店の空調は、厨房と客席を別系統で設計し、客席は同面積のオフィスより1〜2割大きめの馬力を、厨房は高発熱・換気との両立を意識するのが基本です。強い排気と空調のバランスを取らないと効きが悪化します。開業時はエアコン・換気・電源を一体で、居抜きは既設の能力・年式・清掃状態を確認。空調・換気・電気をまとめて対応できる業者に相談するのが失敗回避の近道です。
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