アルミの買取価格はどう決まるか|サッシ・ダクト・脚立の見分けと単価の差

建設現場から出るアルミは、鉄と比べて単価が高く、少量でも金額になります。ただし「アルミ」とひとくくりに出すと安い区分で評価されます。買取業者が細かく分けて査定するのは、種類ごとに再生の手間と用途が違うためです。この記事では種類の見分けと、単価を落とす要因を整理します。
金属スクラップ全体の考え方(鉄と非鉄の分かれ方、計量と精算の取り決め)は関連記事「金属スクラップの買取」で扱っています。ここではアルミ固有の話に絞ります。
種類で単価が変わる
現場から出るアルミは、おおむね次に分かれます。上ほど評価が高くなります。
| 種類 | 出どころ | 評価を上げる条件 |
|---|---|---|
| アルミ新切(新地金の端材) | 加工くず、未使用の端材 | 汚れがなく、他材が付いていない |
| サッシ(アルミサッシ) | 建具の撤去 | ガラス・ゴム・ビスが外れている |
| アルミホイール | 車両、仮設機材 | 鉄芯やタイヤが外れている |
| ダクト、板もの | 空調工事の撤去 | 保温材やテープが剥がれている |
| 脚立、はしご | 仮設材の入替 | 鉄の補強材が分離できる |
| 雑アルミ | 上に該当しない混合 | 最も安い区分 |
「雑アルミ」に落ちるかどうかが金額の分かれ目です。 種類が判別できない、他の材が付いたまま、という状態は雑の扱いになります。
単価を下げる付属物
アルミそのものが良くても、次が付いていると評価が落ちます。
- ビス、ボルト(鉄) サッシの枠に残りやすい代表格
- ゴムパッキン、シール材 サッシとダクトの両方に付く
- 保温材、テープ 空調のダクトはこれが大量に付く
- ガラス サッシに残ると重量にも異物にも効く
- 樹脂の部材 複合サッシは樹脂とアルミが一体で、分離できないと雑扱い
外す手間と、単価が上がる幅を比べて決めてください。 サッシのビス外しは本数が多いと人工がかさみます。一方でダクトの保温材は面で剥がせるため、比較的短時間で効果が出ます。
複合サッシに注意
近年の建具はアルミと樹脂の複合が増えています。見た目はアルミサッシでも、室内側が樹脂の製品は分離しないとアルミとして評価されません。撤去前に断面を見て、複合かどうかを確認しておくと、現場での仕分け方が決まります。
査定前にやること
- 種類ごとに分ける(サッシ、ダクト、脚立、板もの)
- 鉄の付属物を外す(ビス、補強材、蝶番)
- ゴム・保温材を剥がす
- おおよその重量を種類別に把握する
- 持ち込みか引き取りかを決める
問い合わせのときは「アルミ何kg」ではなく「サッシ何kg、ダクト何kg」と伝えてください。 これだけで返ってくる見積の精度が変わります。
相場が動く要因
アルミの買取単価は、国際的な地金相場と国内の建値に連動します。日々の値動きがあるため、次を押さえておくと交渉が噛み合います。
- 持ち込んだ日の単価か、精算日の単価かを先に決める
- 大量に出る見込みがあるなら、出す時期をずらせるかを検討する
- 相場が下がっている時期でも、雑に落ちるより種類を分けたほうが必ず有利
相場は自社では動かせませんが、種類を分けることは自社で動かせる唯一の変数です。ここに手をかけるほうが確実です。
サッシ撤去の段取り
建具の撤去では、現場で分けるか持ち帰ってから分けるかで手間が変わります。
- ガラスは現場で外す(運搬中の破損を避ける。産廃としても別区分になる)
- ゴム・シール材は面で剥がす(枠に沿って一気に引くと早い)
- ビスは電動ドライバーでまとめて抜く(本数が多いので手作業だと人工がかさむ)
- 複合サッシは断面で判別して別の山にする
- 枠と障子(可動部)は分けて積む
2番と3番を現場でやるか倉庫でやるかは、現場の養生の手間と天候で決めてください。 雨天の屋外でビスを抜くと工具も部材も傷みます。
よくある質問
Q. サッシは1本ずつ分解しないといけないか A. 完全な分解は不要です。ガラスとゴムを外し、目立つ鉄部材を取るだけで区分が上がることが多くあります。
Q. アルミと亜鉛の見分けがつかない A. 手に持った軽さと、表面の質感で見当がつきますが、確実には業者の判定に任せてください。混ぜると全体の評価が下がります。
Q. 少量でも買い取ってもらえるか A. 単価が高いため少量でも受け入れる業者は多いですが、出張回収には下限があることがあります。少量なら持ち込みが現実的です。
Q. 塗装されたアルミは値段が下がるか A. 下がることがあります。ただし外すコストのほうが高いことが多いので、塗装のまま出すのが一般的です。
出す量をまとめるか、都度出すか
アルミは単価が高いので少量でも金額になりますが、出し方で条件が変わります。
- 都度出す: 現場ごとに持ち込む。保管場所が要らないが、1回あたりが少量になり出張回収を頼めない
- まとめて出す: 自社に集積してから出す。条件は良くなるが保管場所と、相場が下がる時期に当たる risk がある
判断の目安は月あたりに出る量です。毎月まとまった量が出るなら継続取引にして定期回収にするほうが手間が減ります。逆に不定期で少量なら、他の非鉄と一緒に出せるタイミングを待つほうが合理的です。
Q. アルミとステンレスを一緒に出してよいか A. どちらも非鉄で単価は高い層ですが、別の金属なので分けてください。混ざると選別の手間が単価に反映されます。
Q. 現場で分ける時間が取れない A. すべてを分ける必要はありません。量の多い1種類(多くはサッシかダクト)を抜くだけでも雑扱いを避けられます。
Q. 塗装されたアルミサッシは剥がすべきか A. 剥がす必要はありません。塗膜を落とすコストのほうが高くつくため、塗装のまま出すのが一般的です。ただし厚い樹脂被覆は別で、分離できないと雑扱いになります。
まとめ
アルミは種類で単価が分かれ、判別できないものは「雑アルミ」の安い区分になります。効くのは、種類ごとに分けることと、鉄の付属物・ゴム・保温材を外すこと。複合サッシは樹脂と分離しないとアルミとして評価されないため、撤去前に断面を確認してください。
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鉄と非鉄の分かれ方は金属スクラップの買取、持ち込みの流れは鉄スクラップを持ち込むときで扱っています。




