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空調機撤去の費用|フロン回収の行程管理から搬出までの内訳

空調機撤去の費用|フロン回収の行程管理から搬出までの内訳
※画像はイメージです

空調設備の更新工事では、新しい機器の金額に目が行きますが、既設の撤去も相応の工程です。しかもフロン類の回収という法的な手続きが先に来るため、段取りを間違えると工期に響きます。この記事では撤去そのものの費用構成を、手続きの順序に沿って整理します。

撤去した室外機の処分と売却については関連記事「業務用エアコン室外機の処分」で扱っています。ここでは撤去工事の費用に絞ります。

手続きが工事の前段に来る

業務用空調機は第一種特定製品にあたり、廃棄時にはフロン類の回収が必要です。順序は次のとおりです。

  1. 機器の所有者が、第一種フロン類充填回収業者に回収を依頼する
  2. 回収業者がフロン類を回収する
  3. 行程管理票(引取証明書)が発行される
  4. 所有者が書面を保存する
  5. 本体を撤去し、産業廃棄物または有価物として処理する

この順序が入れ替わることはありません。 「先に外して後で回収」はできません。

回収を誰が手配するか(発注者か、工事業者が代行するか)を見積の段階で明確にしてください。

費用の内訳

項目 何で決まるか
フロン回収 台数、冷媒量、機種
行程管理票の発行と管理 台数
室内機の取り外し 形状、設置高さ、天井内の作業
室外機の取り外し 設置場所(屋上、地上、ベランダ)
配管の撤去 長さ、経路、保温材の有無
ドレン配管の撤去 経路、勾配、埋設の有無
電源の処理 撤去か残置か
揚重 屋上設置ならクレーンや人力搬出
搬出 建物内の経路、エレベーターの可否
運搬・処分 有価分の控除を含む
復旧 天井、壁、屋上防水

金額を動かすのは室外機の設置場所と、天井内の作業条件です。

室外機の設置場所で変わる

  • 地上設置: 最も単純。台車で運べる
  • ベランダ、バルコニー: 手運びになる。人数が要る
  • 屋上(エレベーターあり): 台車と昇降機で運べる
  • 屋上(エレベーターなし): 階段搬出。人工が跳ねる
  • 屋上(クレーン): 道路使用許可、交通誘導が要ることがある

「クレーンで入れたが、今はクレーンが据えられない」という現場が実際にあります。 周囲に建物が建った、道路条件が変わったなどの理由です。現地調査で必ず確認してください。

室内機は天井内の条件で変わる

  • 天井カセット形: 点検口の有無と天井高
  • 天吊形: 比較的容易
  • ダクト形: ダクトの撤去とセットになる
  • 床置形: 搬出経路の幅
  • 壁掛形: 最も容易

天井内に十分な空間がないと、分解して出すことになります。 分解が必要かどうかで人工が変わります。

配管の扱い

冷媒配管は撤去するか残置するかで金額が変わります。

  • 撤去する: 銅として有価。ただし経路によって手間が大きい
  • 既設流用: 新機器の冷媒に対応するか、洗浄が必要かを確認
  • 残置する: 天井内に残す。将来の工事の障害になりうる

冷媒配管は銅なので、撤去できれば有価分になります。 詳しくは関連記事「配管の処分と買取」を参照してください。

見積で漏れやすい項目

  1. フロン回収を誰が手配するか
  2. 行程管理票の管理と保存
  3. 天井や壁の復旧
  4. 屋上の防水復旧(架台の固定部が防水層を貫通していることがある)
  5. ドレン配管の埋設部分
  6. 電源とブレーカーの処理
  7. リモコンと配線の撤去
  8. 集積場所の確保と横持ち
  9. 有価分の控除(銅配管、金属筐体)

4番目は屋上設置で必ず確認してください。 架台のアンカーを抜いた跡の防水処理が別途になっていることがあります。

台数がまとまる場合の段取り

ビル一棟の更新など台数が多い場合は、段取りで費用が変わります。

  1. 全台の機種、冷媒、設置場所を一覧にする
  2. フロン回収の日程をまとめる(回収業者の稼働を効率化)
  3. フロアごとに区切って進める(集積場所の容量に合わせる)
  4. 中古で動く機体を先に仕分ける(丁寧に外す対象を絞る)
  5. 有価分(銅配管、筐体)の引き取り先を先に確保する

4番目は全台に丁寧な撤去を求めるとコストが上がるため、対象を絞るのが実務的です。

更新か撤去のみかで段取りが変わる

同じ「空調機を外す」でも、新しい機器を入れるかどうかで工程が変わります。

場面 段取りの違い
更新(入れ替え) 撤去と設置が連続する。停止期間を短くする段取りが要る
撤去のみ(用途変更、解体) 停止期間の制約が少ない。復旧の範囲が広がる

更新では「いつ空調が止まるか」が発注者の関心事です。 稼働中の建物では、フロア単位や系統単位で区切って進めることになり、その区切り方が工程と費用を決めます。

撤去のみの場合は、配管や電源をどこまで撤去するか、天井や壁をどこまで復旧するかの範囲が広がります。「機器だけ外せばよい」ではないことが多いので、範囲を先に合意してください。

よくある質問

Q. フロン回収は工事業者がやってよいか A. 第一種フロン類充填回収業者の登録が必要です。登録がなければ、登録業者に依頼することになります。

Q. 行程管理票はどのくらい保存するか A. 保存期間が定められています。所管の窓口またはフロン排出抑制法の案内で確認してください。

Q. 冷媒配管は残置してよいか A. 建物の用途と将来の工事に影響しないかを確認してください。残置する場合は端部の処理を行います。

Q. 撤去した機器は売れるか A. 年式が新しく動作していた機体は中古で動くことがあります。関連記事「業務用エアコン室外機の処分」で扱っています。

まとめ

空調機の撤去は、フロン類の回収と行程管理票の手続きが工事の前段に来ます。費用は室外機の設置場所と天井内の作業条件で大きく変わり、屋上でクレーンが据えられるかどうかが分かれ目になります。見積では屋上の防水復旧、ドレンの埋設部、行程管理票の管理が漏れやすい項目です。冷媒配管と筐体は有価分になるため、控除として示せるか確認してください。

撤去した機器のうち年式の新しいものは、処分ではなく引き取り手が見つかることがあります。GenbaLink 在庫マーケット で型番と年式を指定して出品できます。

室外機だけを外す場合は業務用エアコン室外機の処分、ダクトまで触るならダクトと保温材の撤去・処分をご覧ください。

#空調機#撤去#費用#フロン回収#行程管理票

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