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廃業・閉店・移転で出る工具と在庫の一括処分|進める順番

廃業・閉店・移転で出る工具と在庫の一括処分|進める順番
※画像はイメージです

廃業・閉店・事務所の移転で出る工具や資材の在庫は、「全部まとめて業者に引き取ってもらう」前に、売れる物・社内や知人に引き継ぐ物・処分する物の3つに分けると、手元に残るお金と処分費の差が大きく変わります。 処分する物は、事業で出た廃棄物として自社の責任で適正に処理する必要があり(廃棄物処理法第3条)、委託するなら許可を持つ業者に出すことが条件です(同法第12条第5項)。

この記事では、廃業や移転で倉庫・事務所を空けるときの、在庫と工具の片付けを進める順番を整理します。日々の在庫の棚卸のやり方は建設業の資材棚卸のやり方で扱っています。

最初に期限を決める

一括処分で一番困るのは、時間が足りなくなって売れる物まで処分費を払って出すことです。まず次を決めてください。

決めること 理由
倉庫・事務所の明け渡し日 全体の期限。ここから逆算する
売却を締め切る日 これを過ぎた物は処分に回す
処分業者に引き渡す日 業者の予定に合わせて早めに押さえる
引き継ぐ物を渡す日 相手の受け取り準備に時間がかかる

売却の締め切りは、明け渡し日の少なくとも数週間前に置いてください。 買い手との日程調整や引き取りに時間がかかります。

一覧を作る

まず、何がどれだけあるかを一覧にします。細かく数える必要はありません。

  • 品目と型番(工具は型番、資材は規格)
  • 数量(端材は長さや束の数でよい)
  • 状態(未使用、使用済み、故障)
  • 大きさと重さの目安(運び出しの段取りに使う)

型番が分かる物は写真を撮っておいてください。 一覧と写真があれば、売るときも処分の見積もりを取るときも同じ資料で済みます。

3つに分ける

区分 対象の例 進め方
売る 型番の新しい電動工具、測定器、未使用の資材、需要のある仮設材 早めに出品する
引き継ぐ 取引先や元従業員が使う工具、継続する現場の材料 相手と日程を決める
処分する 壊れた物、規格の古い物、端材 許可業者に委託する

迷う物は「売る」に入れて、売却の締め切りまでに動かなければ「処分する」に移してください。 最初から処分に入れると、売れる物を見逃します。

売る物の進め方

  1. 値段がつきやすい物から出す(電動工具、測定器、未使用の資材)
  2. まとめ売りを用意する(端材や小物はセットにすると動きやすい)
  3. 引き取りを基本にする(梱包と発送の手間を減らせる)
  4. 締め切りが近づいたら値段を下げる

測定器は校正の記録があるかどうかで価値が変わります。 記録が残っていれば一緒に渡してください。考え方は測定器を売るとき買うときで扱っています。値段の付け方は余剰資材・中古機器の値段の決め方を参考にしてください。

処分する物の進め方

事業で出た不用品は、家庭ごみとしては出せません。

  • 許可を持つ業者に委託する(収集運搬と処分の両方の許可を確認する)
  • 委託契約を書面で結び、マニフェストを交付する
  • 金属として売れる物は分けておく(処分費を下げられる)
  • 電池・蛍光灯・フロンを含む機器など、扱いが特殊な物を先に抜き出す

許可の確認方法は産廃業者の許可をどう確認するか、契約書の要点は産業廃棄物の委託契約書で扱っています。

電動工具のバッテリーは、本体と分けて出してください。 混ぜると収集や処理の途中で発火の原因になります。出し方は電動工具のバッテリー・充電器の処分を参照してください。

注意:「無料で全部引き取ります」という業者に出す前に、許可を確認してください。 許可のない業者に渡した物が不法投棄されると、出した側の責任が問われることがあります。

引き継ぐ物の進め方

  • 譲る相手と品目を一覧で確認する
  • 有償か無償かを決める(有償なら売買として請求書を出す)
  • 継続中の現場の材料は、その現場を引き継ぐ会社に渡す
  • リースやレンタルの物は返却する(自社の物と混ざっていないか確認する)

リース品の取り違えは、片付けの最後に気づくと手間がかかります。 一覧を作る段階で、自社所有かリースかの欄を設けてください。

建設業許可の届出

建設業許可を受けている業者が建設業を廃止したときは、30日以内に、許可を受けた国土交通大臣または都道府県知事へ届け出る必要があります(建設業法第12条)。廃業届の時期は、在庫の片付けとは別に管理してください。

法人の解散や、他の許可・登録(電気工事業の登録など)の手続きは、それぞれの窓口で確認してください。

移転のときの考え方

移転は廃業と違い、物を残せます。ただし、移転先に置き場がない物を運ぶと、運搬費をかけて新しい倉庫をふさぐことになります。

  1. 移転先の置き場の広さを先に確認する
  2. 2年以上使っていない物は、移転前に売るか処分する
  3. 運ぶ物は移転先の置き場ごとに仕分けて梱包する

移転は在庫を見直す一番の機会です。 倉庫の整理の手順は倉庫整理の手順で扱っています。

進める順番の早見表

時期 やること
明け渡しの2〜3か月前 一覧と写真を作る。3つに分ける
同時期 処分業者に見積もりを依頼し、日程を押さえる
2か月前〜 売る物を出品する。引き継ぐ相手と日程を決める
締め切り日 売れ残りを処分に移す
明け渡し前 処分・引き継ぎを完了し、マニフェストの写しを保管する
廃業後30日以内 建設業許可の廃業届

よくある質問

Q. 古い工具でも売れるか

型番が新しく動く物は売れることがあります。古い物でも、金属として売れる物は処分費を下げられます。

Q. 処分費を抑えるには

金属類を分けて売る、売れる物を先に抜く、の2つが効きます。混ぜたまま出すと高くなります。

Q. 個人事業主の廃業でも許可業者に出す必要があるか

事業で出た廃棄物は、事業者として処理する必要があります。扱いに迷う物は自治体に確認してください。

まとめ

  • 期限を先に決め、売却の締め切りを明け渡しの数週間前に置く
  • 一覧と写真を作り、売る・引き継ぐ・処分するの3つに分ける
  • 処分は許可業者に委託し、委託契約とマニフェストを整える。電池は本体と分ける
  • リース品の取り違えに注意する
  • 建設業許可を受けていれば、廃業から30日以内に届け出る

片付けの前に、同業者が探していないか確認できます。GenbaLink 在庫マーケット は引き取り限定でも出品でき、引き取り場所を市区町村まで示せます。

出典・参考

#廃業#在庫処分#工具#移転#産業廃棄物

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