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建設業許可の有無を確認する方法|公式システムの使い方と、その限界

建設業許可の有無を確認する方法|公式システムの使い方と、その限界
※画像はイメージです

初めて使う協力業者の許可を、名刺の許可番号だけで信じていませんか。許可は取消しや失効があります。 番号が印刷されていることは、今も有効であることを意味しません。

確認は数分で終わります。ここでは手順と、検索では分からない部分を整理します。

国土交通省の検索システム

全国の許可業者を横断して調べられるのが、建設業者・宅建業者等企業情報検索システムです。国土交通省と各都道府県が許可した業者の情報が載っています。

確認できるのはおおむね次のとおりです。

  • 商号または名称、代表者氏名、所在地
  • 許可番号
  • 許可を受けた建設業の種類(業種)
  • 一般か特定かの別
  • 許可の有効期限

商号の一部やカナでも検索できるため、正式名称が分からなくても辿れることが多くあります。業種と有効期限を見るのが目的です。 番号の存在だけを確認しても意味がありません。

都道府県のデータベース

知事許可の業者については、各都道府県が独自の検索や名簿の閲覧を提供している場合があります。

  • 更新が国のシステムより早いことがある
  • 処分(営業停止・指示処分)の公表が別ページにあることが多い
  • 経営事項審査の結果が公開されている自治体もある

処分の情報は、許可の検索とは別の場所にあります。 許可が有効でも、直近に処分を受けている業者はいます。取引の前に、その自治体の公表ページも見てください。

許可通知書の写しをもらう

検索と併せて、書面でももらうのが実務です。

  1. 許可通知書または許可証明書の写しを提出してもらう
  2. 業種が、依頼する工事と一致しているか見る
  3. 有効期限を見る(残り期間が短ければ更新の予定を聞く)
  4. 一般か特定かを見る(相手がさらに下請に出す規模なら意味が出る)
  5. 社名・所在地が契約書と一致しているか見る

2番目が最も重要です。 電気工事業の許可で管工事を500万円以上請けることはできません。「許可はある」と「その工事の許可がある」は別です。

検索で分からないこと

システムは万能ではありません。次は読み取れません。

分からないこと どう補うか
直近の処分の有無 許可行政庁の処分公表ページを見る
経営の状態(支払能力) 決算書、信用調査、取引実績
社会保険の加入状況 加入を示す書類を提出してもらう
実際の施工能力 施工実績、現場見学、既存の取引先の評判
データ反映のタイムラグ 直近の変更は書面で確認する

最後の項目は見落とされます。 許可を取ったばかり、業種を追加したばかりの情報は、システムに反映されるまで時間差があります。「載っていない=許可がない」と決めつけないでください。

社内の手順にする

新規の取引先を登録するときの確認項目として固定してください。

  1. 検索システムで許可の有無・業種・有効期限を確認
  2. 許可通知書の写しを受領
  3. 処分の公表ページを確認
  4. 社会保険の加入を確認
  5. 取引先マスタに許可番号と有効期限を記録
  6. 有効期限の一覧を年1回見直す

6番目まで作ると、失効した相手に発注し続ける事故が防げます。 登録時に確認しても、5年後には切れています。

確認するタイミング

一度確認して終わりにしないでください。次の場面で見ます。

  1. 取引先として登録するとき(初回)
  2. 新しい業種の工事を依頼するとき(その業種の許可があるか)
  3. 契約の前(有効期限が工期をまたがないか)
  4. 年1回の見直し(更新されているか)
  5. 相手の商号や代表者が変わったと聞いたとき

2番目が抜けやすい部分です。 電気工事で長く付き合っている相手に、初めて管工事を頼むときが危険です。「いつもの業者だから」で確認を飛ばすと、無許可の工事を発注したことになりかねません。

相手に聞くときの伝え方

確認を求めることが失礼にあたるのでは、と気にする担当者がいます。伝え方の問題です。

  • 「取引先の登録に必要な書類として、許可通知書の写しをいただけますか」
  • 「社内の手続きで、全社にお願いしています」
  • 「更新されたら写しをいただけると助かります」

「全員にお願いしている」と伝えるのが最も摩擦がありません。 逆に、書類の提出を渋る相手は、それ自体が判断の材料になります。

よくある質問

Q. 許可番号だけで会社を特定できるか

行政庁と番号が分かれば特定できます。ただし商号変更があると印刷物と一致しないことがあります。

Q. 500万円未満の工事しか頼まないなら確認は不要か

法令上は許可がなくても請け負える範囲ですが、社会保険の加入や施工能力の確認は別途必要です。

Q. 一人親方はどう確認するか

許可を持たない場合も多いため、許可の確認だけでは足りません。労災保険の特別加入や実績で見ることになります。

Q. 許可がない業者に頼んではいけないのか

軽微な建設工事の範囲であれば、許可がなくても請け負えます。禁止されているのは、その範囲を超える工事を無許可の業者に発注することです。金額の線引きを社内で共有してください。

Q. 相手が更新中で許可証が古い場合は

期限内に更新申請をしていれば、処分がされるまでは従前の許可が有効として扱われます。申請中である旨を確認し、新しい通知が出たら写しをもらってください。

確認の記録を残す

確認したこと自体を記録してください。取引先マスタに次の欄を作ります。

  • 許可番号と許可行政庁
  • 許可を受けた業種
  • 一般/特定の別
  • 有効期限
  • 確認日と確認した人
  • 許可通知書の写しの保管場所

有効期限の欄があれば、並べ替えるだけで期限が近い相手が分かります。 年1回、期限が切れている相手や近い相手を抽出し、最新の写しをもらう運用にすれば、確認は数十分で終わります。

まとめ

  • 名刺の許可番号は有効性の証明にならない
  • 検索システムで業種と有効期限を見る。番号の存在確認ではない
  • 処分の情報は別ページ。許可が有効でも処分中のことがある
  • 取引先マスタに有効期限を記録し、年1回見直す

許可票の見方は建設業許可票の掲示で扱っています。

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